寿明義和先生より関東予選Ⅰ参加者の皆様へ
2020年11月7日音降りそそぐ武蔵ホールにて開催されました関東予選Ⅰの参加者の皆様へ当日の審査員寿明義和先生よりコメントを頂いております。
【参加者の皆様へ】
立ち上げ当初から立ち会ってきたブルーメンシュタインピアノコンクールも今年で5周年を迎えました。コロナ禍により立ち消えとなる催し物が多い中、主催者の不断の努力と英断により敢行した今年の第5回関東予選Iは、このコンクールの大きな特典である、審査員による慣例のワンポイントレッスンならびにミニコンサート無しという今回の措置にもかかわらず、1人の欠席者もなく、粛々と執り行われました。
この状況下でリピーターとして出場される方が複数いらっしゃったことも、このコンクールがピアノ愛好家の皆さんの間で一定の信頼と安心を感じていただける場になったことの証左ではないかと嬉しく思う次第です。
昨年加わったショパン部門に続き、今年は生誕250年のベートーヴェン部門を今回限りということですが、予想以上のご参加をいただいているようです。いつの世でも人気のベートーヴェンではありますが、コンクールの場で他の華やかな競合作品を気にすることなく、安心してベートーヴェンの作品に取り組んでいただく良い機会になっていると実感しました。
特に私自身この記念イヤーだからこそ初めて演奏会に載せた幻想曲作品77など、変わり種とされる作品をここで聴けるとは新鮮なサプライズでした。人気の曲を自分の手で響かせたいと思うのももちろん素敵なことですが、このような一歩踏み込んだ選曲は私達審査をする者は大手を振って大歓迎です(!)
寿明義和